更新日:2025年4月28日
関西エリアにおける需給バランス制約による再生可能エネルギー発電設備(自然変動電源)の出力抑制に関する検証結果の公表について(2025年3月分)
関西電力送配電株式会社が2025年3月に実施した、関西エリアにおける需給バランス制約による再生可能エネルギー発電設備(自然変動電源)(以下、「再エネ」という)の出力抑制について、当機関は、業務規程第180条第1項の規定に基づき、出力抑制に関する指令の妥当性を検証したので、下記のとおり、その結果を公表いたします。
1. 抑制実施日とエリア
- 3月 1日(土)関西エリア
- 3月 9日(日)関西エリア
- 3月 22日(土)関西エリア
- 3月 23日(日)関西エリア
- 3月 29日(土)関西エリア(※1)
- 3月 30日(日)関西エリア
(※1)前日指示なしで当日抑制を行った日
2. 検証内容
(1)再エネの出力抑制に関する指令を行った時点で予想した需給状況
(2)優先給電ルールに基づく抑制・調整(下げ調整力確保)の具体的内容
(3)再エネの出力抑制を行う必要性
3. 検証結果
検証内容の(1)~(3)それぞれの項目について検証した結果、今回の出力抑制の指令は下げ調整力不足が見込まれたため行われたものであり、3月9日実施分を除き、妥当であったと判断する。
3月9日については、一部発電事業者に対する出力抑制が未実施であったものの、前日指令時点で見込まれた再エネ出力抑制必要量から出力抑制自体は不可避であった。関西電力送配電において、今回事象に対する再発防止策を講じることとしており、本機関は、その確実な実施を要請している。
また、3月29日は、前日の想定では調整力としてあらかじめ確保する発電設備等(火力)の出力調整、長周期広域周波数調整等により下げ調整力を確保できていたため、自然変動電源の出力抑制は不要と判断していた。しかし、当日は気象状況等の変化によるエリア需要想定の減少、太陽光出力想定の増加等があり、やむなく前日指示なしで自然変動電源の出力抑制指令を行ったものであり、対応としては妥当であった。
4. 添付資料
- (添付資料)関西エリアにおける需給バランス制約による再生可能エネルギー発電設備(自然変動電源)の出力抑制の検証結果(2025年3月抑制分)
(729KB)
- (別紙1~3)日別のデータ
(926KB)
(別紙1) 日別の需要想定・需給状況・再エネ出力抑制の必要性
(別紙2) 日別の優先給電ルールに基づく抑制、調整状況
(別紙3) (参考)当日の需給実績 - (参考資料)再生可能エネルギー発電設備(自然変動電源)の出力抑制の検証における基本的な考え方 ~関西電力送配電編~
(1149KB)
5. 2025年度以降の関西エリアの再エネ出力抑制検証結果の公表について
- 関西エリアの再エネ出力抑制検証結果の公表については、第1回次世代電力系統WG(2025年1月23日)において、再エネ抑制回数やエリアが拡大し検証日数が増加していることや関西エリアについては、直近一年間で実制御に影響を与えるような問題が起きていないことを踏まえ、関西電力送配電株式会社ホームページでの情報公表項目の追加をすることにより、広域機関での検証については四半期毎に広域機関が選定した代表日のみ実施することになったことから、次回は8月に4~6月分の検証・公表を行います。
- (参考)再生可能エネルギーの出力制御に関する短期見通し等について(2025年1月23日 第1回次世代電力系統WG資料2-1)
(2558KB)